第9回ミニ企画展大石林山写真展 「不思議な土地の動きが造った森の美―生きものたち」
2023年11月17日(金)~2024年2月26日(月)
大石林山本館1階ロビーにて、観覧無料
大石林山は、タワーカルスト地形の4つの峰からなるところです。
沖縄島の最北端に独立した岩山をつくり、石灰岩地域特有の植物が育ち、さらに貴重な生きものを育む山です。
生きもの調査をしていただいた大谷 勉氏(高田爬虫類研究所室長)によると、210種類以上も確認できたとの報告でした。
国や県指定の天然記念物をはじめ絶滅危惧種も現存する大変貴重な森であることが明らかになりました。
また森にはこの地域でしか見られないヘリトリケマイマイという陸産貝も生息しています。
恐らく大石林山の岩山を造った大きな断層運動を伴う地殻変動の結果、固有化したことが考えられ、近絶滅種の可能性が指摘されています。(久保弘文、2021)
今回は、大谷氏にご提供いただいた写真の一部を紹介しています。
また、130年の歴史を誇った国頭村立北国小学校(2023年3月閉校)の児童たちが、かつて学校周辺でヤンバルクイナの調査を行い、科学展で報告した際の展示パネルを借用し紹介しています。
大石林山の周辺でも、ヤンバルクイナの競い合うような声を耳にしますが、児童たちが実際に確認しながらまとめたすばらしい報告です。併せてご覧いただければ幸いです。
イノシシの模型(又吉副所長制作)
(博物館名誉館長 大城逸朗)